株で儲けたのに確定申告をしないとどうなる?

株式投資で得られる儲けの多くは譲渡益です。
譲渡益とは所有する株式を、その購入時よりも高い価格で売ることにより、購入時と売却時の価格差から得られる値上がり益のことです。
銘柄によっては、購入時よりも数倍から数十倍もの値段まで跳ね上がることもあるなど、莫大な儲けを短期間で得ることも可能な点で一番の魅力です。

しかし、この株式投資で得られた儲けは、全額自分のふところに入るわけではありません。
非課税の宝くじなどと違って、この儲けは課税対象であり、儲けに対して約20%の税率で税金がかかることになります。
具体的には、20%のうちの15%は国に納める所得税、残り5%は都道府県や市町村に納める住民税です。
ただし、NISA口座を利用した取引による儲けは非課税となっています。

株式投資の譲渡益に対する納税は、さまざまな方法がありますが、最も一般的なのが、源泉徴収ありの特定口座の利用です。
証券会社の取引口座を、源泉徴収ありの特定口座としておけば、取引で譲渡益を出すたびに、その利益に対する課税相当額を証券会社が源泉徴収してくれます。
儲けから源泉徴収された税額が差し引かれた分が取引口座に入金されます。

この場合、証券会社によって先に税金が差し引かれているため、株での儲けを確定申告で税務署に申告する必要がありません。
確定申告になれていない人にとっては、大変便利な制度です。

ただし、譲渡益が少ない場合には注意が必要です。
儲けが20万円以下で、かつ、その他の雑所得がない場合には、税法上は、確定申告を行わなくてよいことになっているのですが、源泉徴収ありの特定口座を選択していると、このような場合にも自動的に源泉徴収されてしまうのです。

本業以外に他の収入源がない場合は、上記の条件に当てはまることもあり得ますので注意が必要です。
当てはまる可能性があるなら、自動的に源泉徴収されない、源泉徴収なしの特定口座を選択することも一つの手です。

株で儲けたのに税金を納めてないと逮捕も!?

ところで、証券会社で源泉徴収されない場合で、一定以上の儲けが出たなら、その場合は税務署へ確定申告を行わなくてはなりません。
確定申告の対象となるのは、その年の1月1日から12月31日までに確定した譲渡益です。
その次の年の2月中旬から3月中旬までの期間内に確定申告を行います。

確定申告では、申告書にさまざまな内容を記入しなくてはならず、申告書を見ただけで頭が痛いと感じられるかもしれません。
しかし、最近では国税庁のホームページから必要事項を入力するだけで申告書を作ることができるようになっており、案外難しくないものです。

また、株式投資の譲渡益の申告では、証券会社が、1年間の取引をまとめた取引報告書を作成して郵送してくれます。
この取引報告書の内容を確定申告書に転記するだけでOK。
一度試してみればその簡単さを実感できるでしょう。

なお、個人がどのくらい株で儲けたかなんて、税務署がいちいちチェックするはずがないし、確定申告なんてしなくても大丈夫なのでは?と考える方もいるかもしれませんが、それは大間違いです。
もちろん、申告を一度しなかっただけで逮捕されるなんてことはありませんが、まずは、税務調査が入ります。

本来申告すべきであるのに、確定申告を怠った結果、申告漏れが見つかれば、過去にさかのぼって納税が求められます。
さらに、故意に確定申告を行わなかったと認定されれば、ペナルティとして追加の重加算税を納める必要があります。
ここまでくると、本来の納税額の何倍もの額を、納めざるをえなくなってしまいます。

このようなことにならないよう、確定申告は毎年怠らないようにしましょう。
また、虚偽の申告を行うことももちろんダメです。
これもペナルティの対象となりますので注意しましょう。